|
|
Ally Spazzy(Dr/Vo)、Lucy Spazzy(B/Vo)、Kat Spazzy(Vo/G)、全員がSPAZZYと名乗るオーストラリアの3人娘、SPAZZYS(スパジーズ)がファン・クラブとInyafaceのコラボ・イベント、ジョーイ・ラモーン10thメモリアル・イベントの為に来日してくれた。「してくれた」と書いているのは、ご承知の通り、この企画のメイン・アクトだったThe
QUEERSが、311の影響を懸念して来日をキャンセルするというやむを得ない状況の中、彼女たちは来日したからだ。「女は強い」という言葉より、ちょっとドキドキしながらやってきたパワー・パフ・ガールズって感じの自然体な仲良し3人組、アリー、キャット、ルーシー。「練習不足でごめんなさーい」が許されちゃうラモーンズ大好きなキュートな彼女たち。あの時期に来てくれただけで十分だよ。本当にありがとう。Thank
you really for coming to Japan!!
●今回は日本がこんな混乱した時期にもかかわらず来日してくれて本当にありがとう。3度目の来日公演はどうだった?
アリー:サイコー、超スゴーイ!! 前回の来日よりも今回は滞在が短かったから、もっと楽しみたいなぁと思ってたの。でもさっき知ったんだけど、(明日乗るはずだった)フライトがキャンセルになっちゃって、もう1日東京ですごせるって聞いて今ワクワクしてるのよ。
ルーシー:私は日本に来てまたファンや友だちにあえた事が凄く嬉しかった。
キャット:今回のアルバムを日本で先行リリースできたのが良かったわ。
●来日早々地震を体験するはめになっちゃったけど、恐かった?(4/14の早朝に東京では地震があった)
アリー:ファン・ファン・ファン。エキサイティングよー(笑)
キャット:私は最初は恐かったけど、同時に楽しかった。ホテルでルーシーとベッドで寝てたけど、明け方に余震があって、最初はルーシーが寝相が悪くてベッドが揺れているのかとおもったら地震だったのよ(笑)。でもそれが地震だって気がついて恐くなって、みんになを起したの。
アリー:正直に言うと、地震なんてオーストラリアでは経験できないから、小さい地震なら経験してみたいなとちょっと思ってたの。
ルーシー:日本人には、よくあることで慣れているみたいだけど、オーストラリアではめったに無いことだからとても新鮮だったわ。
アリー:東京は強いから安全だっていう不思議な安心感もあったわ。
●東京は強いというイメージ? 高層ビルが崩れると思ったことはない?
アリー&ルーシー:NO(ない)
キャット:YES(ある)
アリー:日本は地震大国だから、耐震を考えてビルを設計してるし、新しい高層ビルが1番安全な場所だと友だちが言ってたので、私たちも安全だと思ったけど…。
キャット:でも私たちの泊まってるホテルは高くもないし、新しくもないのよ(笑)
●神戸の震災以降、高層ビルの耐震基準は上がったから10年目くらいのビルはしっかりしていると思うけど。
アリー:日本は地震に対しての対策が凄いできてる国だというのは有名だから、だから信頼してるの。頭のいい建築家が沢山いるし。
ルーシー:頭のいいパンクスも沢山いるわね(笑)
●さて、今回ジョーイの10thメモリアル・イベントだったんだけど、今回演奏したラモーンズ・ソングは誰のセレクト?
キャット:みんなで選んだわ。
ルーシー:全部自分たちの好きな曲かな。
アリー:本当はもっと時間があれば、「It's gonna be alright」を練習してやりたかった。それが今の日本の人たちに1番いいメッセージかなと思って。
キャット:「Rockaway Beach」「Slug」「Carbona Not Glue」本当はもっとやりたかったけど、練習でも失敗しすぎてて諦めたの。ごめんなさいっ(笑)
アリー:みんなが思ってるよりもラモーンズの曲をプレイするのって難しいのよ。
ルーシー・練習してないとさらにどんどん難しくなるのよね。これ本当に。
●(失敗したことを謝るので)失敗しちゃってもOK。ラモーンズ・カバーをやる時は楽しければいいんじゃない? それに私にとってはライブの生音でSLUGを聴いたの初めてかもだから「ワオ!」 っ感じでエキサイトしたよ。
キャット:ホント? じゃあ、良かったわ(と嬉しそう)
●オーストラリアではマーキーと一緒にツアーをしているし、日本でリリースされてるアルバムの帯には「マーキーがパパだったらって思うの」というコピーもついているんだけど、マーキーと出会ったいきさつや、どんな感じでツアーをしていたのか教えて。
キャット:マーキーはもちろんドラマーで、アリーが歌ってたの。マーキーと一緒にラモーンズ・セットをやるひとつのバンド。スパジーズがバック・バンドみたいな感じで。
●マーキーはミスると怒らなかった?
アリー:私たちには全然おこらなったけど、ライブ会場の3階でスライドショーのプロジェクターが故障した時があって、マーキーが怒って、3階の窓から放り投げたの。それがロック・スターっぽくてカッコよかったわ。
キャット&ルーシー:ブリスベンで違うバック・バンドとツアーを回ったらしいんだけど、そのバッグ・バンドが嫌だったみたいで、「スパジーズはどこだ」「スパジーズを呼んで来い」って言ってたって聞いたわ。
●それでブリスベンまでは飛んで行かなかったの?
ルーシー:その時、ちょうどスパジーズは忙しくて出来なかったのよ。でもまたやりたいわ。
●ツアーでは一緒に何回くらいプレイしたの?
キャット:ショウを3回。一緒にラジオにも出演したの。
PVにも出演してもらったわ。『Hey Hey Baby』でマーキーが車を運転してるのよ。
PV撮影の朝の集合は、マーキーが1番のりだったわ(笑)
ルーシー:私たちが到着したら行ったらもうマーキーが待ってて焦ったわ。
●マーキーはどんな人だった?
ルーシー:凄くいい人だったわ。
アリー:彼は気を付けた方がいいと周りからは言われたけど、スパジーズには優しかったのよ。ナイス・ガイだったわ。
アリー:マーキーの2度目のOG・ツアーの時はスパジーズは一緒にはやらなかったけど、ルーシーがライブを見に行って楽屋で会って話をしたの。その時に私たちのオーストラリアのレーベルの話(トラブルがあり大変だったこと)を話したら、マーキーは銃を持つ真似をして「そいつらの頭をうちぬいてやるよ」って言ってたわ。だから彼は私たちにとってお父さんみたいな人だと思ってるのよ。
●マーキーは女子は優しいねぇ(笑)。
キャット:彼はラモーンズのメンバーだから、みんな彼と話たがったり、時間をすごしたいと思ってるから。私たちはそれが出来ている。だからジェラシーかも。マーキーがそうしてくれてるから、周りが彼を何て言っても私たちは気にしないの。
●ラモーンズでのオーストラリアでのポジションは、南米みたいにメイン・ストリームのバンド? それともカルト・バンド?
全員:カルト・バンドね。
●そうなんだ? ビッグ・デイ・アウト(オーストラリウのフェス)にも出演してきたしビッグ・バンド扱いかと思ってたわ。
キャット:オーストラリアのビッグ・デイ・アウトはメイン・ストリームというよりもオルタナティブなフェスだから、ラジオでもラモーンズがかかっているのを聴いたこともないのよ。
キャット:ただ、ラモーンズのTシャツをパリス・ヒルトンが着るから、オーストラリアでも流行っているけどもそこはどうなのかなって思うわ。本当のファンはカルト的なバンドとして見ているわ。マノウォーもね。ラモーンズ・ファンはラモーンズが特別な存在だと思っているから。
●ラモーンズの存在はスパジーズの曲作りに影響はあった?
アリー:もちろん。凄く影響されてるわ。特にファーストからは影響を受けたわ。最初の頃はラモーンズの曲をぱくって曲を作ってた。ファーストのシングルなんてもろそうじゃない。シンプルなロックンロールそれが私たちに凄い影響を与えてくれたわ。
バンドは誰でもできるのねっていう考え方。彼らも最初はそうだったし、私たちも出来なかったから。楽器を持ったこともなかったし。でもラモーンズが出来ると言ってたから私たちもやってみたのよ。
キャット:なぜ、この3人が長いつきあいがあるかというとみんなラモーンズが好きだからなのよ。
ルーシー:みんなでどんな曲が好きなのという話をスタートして、みんなベスト・フレンドになったの。
今もずっとベスト・フレンドよ。
キャット:どれだけラモーンズが好きかって泣いたのよ。まだ若かった時で初めて酒を飲む時で、テキーラを飲みながらどれだけラモーンズが好きかを語ったわ。
●それは何歳の時?
キャット:高校生くらいの時。
ルーシー:誰ががなくなった時、みんなで髪の毛をラモーンズ風に切って酔っぱらって。その時は長くて綺麗な髪だったのにね。
キャット:ラモーンズの為に自分たちで自分をブサイクにしたのよ。笑。
●オースラリアのガールズ・バンドは沢山いる? 今シーンはどんな感じ?
アリー:バンド数は多くないわ。ビーチズ、スーパー・ラウド・ホーセズ、とかは凄くいいバンドね。 もっといるけど。
キャット:もう解散しちゃったけど、キラー・バーズもいいわ。ガールズ・バンドの数としてはバランスはよくないかなぁ。多いとは言えないと思う。
アリー:今2011年だけど、ガールズ・バンドをスタートすることはそんなに難しいことじゃないわね。スパジーズを始めた頃にくらべたら。当時はガールズ・バンドってだけで注目を集まったし。今は当たり前になったわね。
ルーシー:ライブハウスに行くと、ロック・ショーだとガールズバンドは1割しかいないのよ。
●SPAZZYSに女子ファンはいる? その子たちはバンドをスタートしたがるんじゃない?
ルーシー:私たちを見てバンドを始めたくなる子達がいたら嬉しいわね。特に若い子達はバンドを始めるきっかけになってると思う。もう10年スパジーズをやっているけど、ライブに来てくれる女の子がいて14歳の頃から知ってて、彼女はもう24歳でバンドも始めたの。たまに一緒にライブもやったりしているんだけど、これって素敵でしょう?
●(ここで移動の時間が来てしまい、取材はタイム・アップ)。今日はというか、今回は来てくれて本当にどうもありがとう。楽しいライブだったよ。また来てね。
全員:いつでも来るわ。私たちもラモーンズのイベントに参加できて本当に光栄に思ってるから、こちらこそどうもありがとう。
★★
■SPAZZYS INFORMATION■
http://www.inyaface.co.jp
『Dumb is Forever(スパジーズ/ダム・イズ・フォーエヴァー)』
2011年4月13日
FACE-102/¥1,890(税込)
全12曲収録
インタビュー / FCスタッフ:カイチョー・ユキ(yuki kuroyanagi)
取材場所 / 東京・初台にて(2011年4月)
写真 / yuki kurayanagi
協力 / Yoshi Watanabe / Inyaface
テキスト及び写真 : 畔柳ユキ / Ramones Fan Club Japan (c)RAMONES FAN CLUB JAPAN
ALL TEXT & Photos by (c)yuki kuroyanagi & (c)RAMONES FAN CLUB JAPAN
記事及び写真の無断転載を固くお断りいたします。 |
|
|
|
|
|