その80年代のNYを知るドニーから、今回ラモーンズの話が引き出せたのは貴重。あまり知らせていない80年代のラモーンズの様子が見えてきます。ジョーイの住んでいたイースト・ビレッジのアパートから徒歩3分ほどの場所に存在したライヴ・ハウス、Cat Club で、ジョーイは(確か)水曜日にDJを任されていたと聞いたことがあり私も何度か足を運びました。
ラモーンズといえば直ぐにCBGBを浮かべるけれど、NYのライブ・ハウスはCBGBだけではなく、バンドが健康的な生活をリ・スタートした1980年中頃のラモーンズのメンバーはディー・ディー・キングを初め、ジョーイの『SUN CITY』プロジェクトへの参加からもわかるように、個人的な活動も多かった。CBGB以外のライヴ・ハウスで(ソロの)ライヴをやったり飛び入りしたりすることもあった。
ジョーイの自宅から徒歩3分ほどの Cat Club は、どちらかというとヘア・メタル(当時のLAメタル)バンドが多く出演するライブ・ハウスだったので、パンク・シーンが終わっていた80年代中頃にパンク関係者周辺から、このあたりの情報はなかなか聞くこともなかった。でもやっぱりジョーイはとてもローカルな近所のライヴ・ハウスに出没していた。事実をつなげると確信になる。ジョーイは80年代、スラッシュ・メタル・バンドの楽屋によく出没していたし「先輩、アニキ」的な存在だった。今回のドニーの話は、初めてその噂にリアリティを持たせたと同時に、NYと当時のシーンを感じられるやり取りになった。事実をつなげると確信になったことは貴重。少年時代にラモーンズに出会い、今もラモーンズが好きという
RIOT のベーシスト、ドニーのメールに感謝したいです。
ドニー : YES。もちろん『END OF THE CENTURY』も見たし、大好きな『ROCK'N ROLL HIGH SCHOOL』も見てるよ。両方とも大好きな映画だよ。
ーーオリジナル・メンバーに会ったことはありますか?
ドニー:80年代に、ニューヨークにある伝説のライブ・ハウス Cat Club でジョーイに初めて会った。当時、僕はあの辺りに住んでいて、CBSレコードのスタジオ(NYのソーホーにあるレコーディング・スタジオ)で、自分たちのレコーディングをしている時だった。仕事の後にバンドのメンバーと
Cat Club へ行きコンサートを見て一杯飲もうということになったんだ。その晩の Cat Club には、ロック・スターがいっぱい来ていた。キッスのエース・フレーリーとかジョーイ・ラモーンとか。ニューヨークにまつわるロック・スターが集まっていて、僕もジョーイと話をするチャンスだと思ったから話しかけてみたんだ。彼は本当にとてもいい人で、楽しい時間を過ごしたよ。それは正確に覚えている、僕のとても良い思い出なんだ。その時以来、彼は僕の名前も覚えてくれて、道であった時に「ヘイ、ドニー」と声をかけてくれてね。僕の名前を覚えてくれていたことにエキサイトしたことを今も覚えているよ。だから僕はニュージャージーにあるジョーイのお墓にも行った。
ドニー : 好きな曲はいっぱいあるから選ぶのが難しいね。実は僕は GABBA GABBA SABBA というラモーンズとブラックサバスの音楽を演奏するトリビュートバンドで演奏しているんだ。とても楽しいバンドだよ。『KKK Took My Baby Away』『53rd and 3rd』『Now I Wanna Sniff Some Glue』『Beat On The Brat』、結構ほとんどの曲を演奏しているよ(笑)。でも僕の一番好きな曲は『I Just Want To Have Something To Do』。ありがとう。君たちのために僕の持っている写真を送っておくよ。
P.S. このインタビューをまとめてから、当時の JOEY が THE CAT CLUB にいる様子は残ってないのかなぁとググったら…ありました〜!
そして見て納得。当時ジョーイがかなり入れ込んでいた女性4人組のメタル・バイカー姉ちゃん CYCLE SLUTS From HELL のメンバーと一緒の絵が
! ! これぞ1980年代後期のジョーイ。ジョーイの登場は10分59秒あたりからです。
当時、ジョーイは CYCLE SLUTS From HELL のプロデュースもやっていたので、彼女たちの映像を探すともっと見つかるかも?(笑)
メール・インタビュー / yuki kuroyanagi / Ramones Fan Club Japan
アートワーク:ヤーボ・ラモーン (東京ラモーンズ・FCスタッフ)
協力 : もにゃこ(スタッフ)
翻訳 : SHOKAI KU.
写真提供 : ドン・ヴァン・スタヴァン(RIOT)
テキスト及び写真 : 畔柳ユキ / Ramones Fan Club Japan (c)RAMONES FAN CLUB JAPAN