ラモーン愛飲のyoohooドリンク・バッジ+USバッジ付の革ジャンに、黒いコンバース。バンド結成9年目にして初めてリリースしたファースト・アルバムのカバーはもちろん(?!)レンガ前で撮影。バンドじゃなければまるで男版リフ・ランドルか?!(『ロックンロール・ハイスクール』の主人公)といういでたち。ラモーンズ・パンクを継承した末に生まれたこだわりとオリジナリティ。実力派スリー・ピース、ザ・ヘッドバンガーズの楽しく濃いインタビューをお楽しみください。

●まずは自己紹介を簡単にお願いします。


── HEVIZY:東京出身のギター、ヴォーカルのHEVIZYです。

── GYU:ドラムのGYUです。香川県出身です。

── PEI-HO:神奈川出身のべース、ヴォーカルのPEI-HOです。

●さて、いきなりですが(笑)、新作のカバー写真も音も、ストレートに「ラモーンズが好きです」というのをアピールしているんだけど、それはあえてという感じなんですか?

── HEVIZY:いきなりですねぇ(笑)。俺たちあえて意識はしてるつもりはないんですよ。でも、もう体にしっかりしみついている。だからレンガの前に立つのもあえてねらったとかではなく、自然に「俺たちもああいう風にレンガの前で撮ってみたい」という気持ちがあって・・・結果そうなったという感じです。もしラモーンズがレンガの前じゃなく別の場所なら俺たちもその別の場所で撮りたい。自分たちのやってみたかった気持ちのとおりにやった結果があのカバー写真ですね。

●なるほど。パンクとの出会いはそれぞれいつ頃なんですか?

── HEVIZY:俺は小学校6年の時にブルー・ハーツに出会い・・・それは確か89年頃だと思うんですけど。それで中学にはいってからもそんな音楽を聴きまくってたら、中学を卒業する時に友達の姉ちゃんが「そんなにパンクが好きなら洋楽のパンクも聴け」といって洋楽パンクのオムニバスのカセット・テープみたいなのを作ってくれたんですよ。そのテープの中にはいっていたのがクラッシュ、ピストルズ、トイドールズ、ラモーンズとか。それで俺はラモーンズにやられました。

●いいお姉さんが近所にいましたね(笑)。パンクの基本中の基本の音が入っていたの?

── HEVIZY:なぜか小林旭も入っていたんですけど(笑)、このテープが最初でした。

●ピストルズ、クラッシュもきっといい曲が入っていたと思うんですが、その中で、なぜラモーンズだったんでしょう?

── HEVIZY:そう、いろいろいい曲が入ってたんですよ。ラモーンズは『ロックンロール・レディオ』と『ビート・オン・ザ・ブラット』が入ってたんだけど、聴いた瞬間、小6の時にブルー・ハーツを聴いた時と同じような衝撃をうけましたね。うわー、カッコイイって。もう理由なんかなくカッコイイ!! それで近所に中古レコード屋というのがあってそこにいけば、パンク・バンドのレコードも買えるって聞いたので、さっそくその中古店に行き、そこに置いてあった『コンバット・ロック』と『エンド・オブ・ザ・センチュリー』を買いました。

●CDではなく、アルバムを買った?

── HEVIZY:そこは中古レコード屋さんだから。それで家の物置にあった、ほこりがかぶったプレイヤーを引っ張り出し配線をつなげてレコードがきける環境をすぐに作ったんですよ。

●「ビート・オン・ザ・ブラット」でラモーンズ・エイト・ビートにやられ、そして購入したアルバムは『エンド・オブ〜』だったわけだけど、ちょっと予想していた音と違ったとは思いませんでしたか?

── HEVIZY:「ビート・オン・ザ・ブラット」タイプの曲は多くなかったけど、そんなに違和感はなかったですよ、いい曲がいっぱいあるなあという感じで。カセット・テープには「ロックン・ロール・ハイスクール」も入っていたし。それとどっちかと言うとその時は音の違いよりも、中古レコードを買って始めて自分でレコードが聴ける!という感激の方が大きかったんですね。

── GYU:俺は最初高校生の時にビートルズのコピー・バンドをやっていたんです。で、ある日先輩から「パンクをやるからおまえドラム叩いてくれ」って頼まれたんですけど、最初は俺断ったんです。パンクなんて怖い音楽は嫌だって(笑)。そしたらある日、ラフィン・ノーズを聴く機会が来て聴いたら、あれ、これがパンク? なんか普通のロックン・ロールじゃんて思えた、それが最初です。

●その後ラモーンズに出会う?

── GYU:当時「宝島」っていう音楽雑誌にバンドのことが沢山載っていたから、それを読んでいたらそこにラモーンズのことが載っていて、読んでみると「俺きっとこのラモーンズってバンド好きかもしれない」と思えた。それで聴いたみたくなるんだけど、田舎に住んでいたから、なかなかレコード屋も近所になくて、ようやくというか奇跡的にセカンド・プレスの『リーブ・ホーム』を手に入れたんですよ。それで聴いたらそのアルバムには俺の好きな音が全部入ってる!!

●そこで、ラモーンズにやられた?

── GYU:やられましたよ、ナンじゃこりゃって。最初はジョーイの声って暖かいというか甘いからこれがパンクのヴォーカル?と思ったりもしたけど、曲は難しいこといっさいナシ。おかずもナシでギターのいかつい音だけ。もうここから一気に『リーブ・ホーム』を聴き倒し最高だー!!と思って次に買ったラモーンズのアルバムが当時新作としてリリースされた『ハーフ・ウェイ・トゥ・サニティ』(笑)。

●『ハーフ・ウェイ〜』・・・ですか?(笑)

── HEVIZY:いきなりそこまで飛んだ(笑)。

── GYU:当時の新作だったから。買ったんだけど音が繋がらない(笑)。

●(爆笑)。『リーブ・ホーム』から軽く10年は経ってます。

── GYU:それでその次に買ったのが『イッツ・アライブ』。これは良かったです。 これを60分のテープに取るんですよ。きっちり全曲入るからオート・リバースで聴くとちょうどいい。 学校から帰ってくるとテープにあわせて毎日叩くというのが日課でしたね。

●家にドラム・セットがあったの?

── GYU:いや、ピアノがあってそのピアノの椅子をドラムがわりに叩いてたんですよ。

── HEVIZY:へぇ。GYUさんち、ピアノがあったんだ? それにびっくりなんだけど(笑)。

── GYU:うん、あった。そのピアノは2階にあったから下の部屋から「うるさい、うるさい」っていう苦情を無視して叩いてました(笑)。

●『リーブ・ホーム』『ハーフ・ウェイ〜』『イッツ・アライブ』とアルバムを集めていってるけれど、若いファンは年代通りの順番でアルバムを聴けないでしょう? その辺りはどう?

── GYU:最終的には点と点が繋がって線になったって感じで、自分の中ではそうやっていきながらラモーンズがひとつになっていった。全部CDではなくてアルバムで集めていったんだけど、受験で東京に行けることになり、もうラッキーって感じでその時にラモーンズのアルバムをがっつり買いまくりました(笑)。

── PEI-HO:俺がパンクかなという音を聴きだしたのは、エモ・コアが出始めたあたりからで、ラモーンズではなく、ラモーンズ好きのバンドを聴きはじめたのがパンクとの出会いでした。

●年齢的にはそれが普通だよね。グリーンデイとか、そのあたりですか?

── PEI-HO:スクリーチング・ウィーゼル、クイアーズといったあの辺の音。それをHEVIZYと聴きまくって意気投合していたみたいな感じです。

●ラモーンズ・サウンド継承の第2、第3世代たちですね。

── PEI-HO:この辺りから入ったから、俺はあまりピストルズやクラッシュは聴きこんでないんですよ。でもこのあたりを聴いているのにラモーンズを知らないっていうのは、マズいよなっていうことになり、ラモーンズを聴く。最初に何きいたんだろう・・・俺(笑)。

●HEVIZYはPEI-HOにラモーンズのオムニバス・テープを作ってあげたりしなかったの?

── HEVIZY:あ、よく作った。でも当時の俺はB級パンクの方にのめり込んじゃって、自分のB級ムーブメントが盛り上がっててPEI-HOに気がまわらずラモーンズ・オムニバスはあまり覚えてない(笑)。

── PEI-HO:俺もその頃には自分でもいろいろ買いだしてたから、ラモーンズも勉強、勉強って感じでせっせと学習して聴きこんでました。どれを買ったとかが全く思いだせないなぁ・・・。

●ラモーンズのライブを見た事はありますか?

── PEI-HO:俺はラモーンズは見たことないけどディー・ディーのソロは見た。

── GYU:俺はCJが加入して始めての90年の日本公演のライブが一番最初。あの時もドラムのエイト・ビートが凄くてそればっかり見てた。あとはCJ、ディー・ディーソロも見てる。ディー・ディーのソロは前から2列目で見てたんだけど、目が合いましたね、俺とディー・ディーは(笑)

── HEVIZY:それが言いたかったんだ(笑)。俺はなんにも見てない。残念ながら。

── GYU:ジョニーの前で見た時はやっぱ、カッケーなぁと。あのジョニーの髪の毛はなんであんなにさらさらなんだろうみたいな(笑)。まんべんなく見ちゃった(爆笑)。その時は俺はCJ嫌いでしたよ。

●お、CJに拒否反応を示した人がここにもいた(笑)。

── GYU:やっぱりディー・ディーじゃないんだなぁ、みたいには思いましたよ最初は。そのあとは好きになりましたけどね、ちゃんと(笑)。

●私も好きになりました、ちゃんと(笑)。ところでDUMBレコーズの那須君がザ・ヘッドバンガーズはこだわりがあるので、納得いくレーベルでしか出さないと言ってました。今回のファースト・アルバムを出すまでに時間がかかったのはなぜですか? そのこだわりとはなんでしょうか?

── HEVIZY:うーん、単純にマイ・ペースなだけで「ザ・ヘッドバンガーズがベールを脱いだ」みたいんじゃないですよ(笑)。僕自身がマイ・ペースというか、バンドにガツガツというタイプでもないので、出したいなとは思ってたけど、売り込んだりとかは別にしたくなかったというか。いくつか好きなレーベルからオファーをもらった時もあったけど、セカンド・シングルをアルバムの前に出したいというこだわりがあって・・・。

●マイ・ペースの中に今こだわりというかコンセプトがチラリと見えましたね?(笑)

── HEVIZY:(笑)。自分の中には、シングルも出さないでいきなりアルバムというのはなかったので、まずはシングルを2枚出してアルバムを出す。そのこだわりも大事だった。そしたらタイミング良くDUMBレコーズからアルバムの話が来たんですよ。

●ライブを何度か見ましたが、曲のつなぎやラモーンズがライブで再現していた怒濤の流れがあるなと思えたんだけど、そこは意識していますか?

── HEVIZY:意識はしてないけれど、セット・リストはいつも考えてます。俺たちのライブが『LOCO LIVE』になるか『イッツ・アライブ』になるかは、ライブの日にGYUさんがどっちのアルバムを聴いてきたで決まるかもしれない(笑)。

── GYU:あのラモーンズのライブのスタイルが最高なんですよ、やっぱり。体にもちろん染みついているけれど、あの簡潔でテンポのいいスタイルが一番だとずっと思ってるんですよね俺。だから好きなポップ・パンク・バンドのライブ盤でも、聴いてみたら1曲づつ休んでライブしているスタイルじゃ、曲が良くても全然いいライブだなあとは感じられないんですよ。だから、それを意識しているのか、違うのかと聞かれるとどっちなのか自分でもよく分からない・・・。とにかく俺にはあれしかない。

●それがライブにおけるラモーンズの継承だとすると、ここは受けつぎたい、もしくは逆にこんなことは絶対にしないという継承はありますか?

── HEVIZY:ラモーンズに関係なく、MCをだらだら言うのも嫌だし曲の説明をだらだらするのも嫌だな。

── GYU:MCで笑わせたりしたくないし、ステージで笑いたくないっていうのはある。

── HEVIZY:これは・・・まだここにいる2人にも話していないけど、曲と曲の繋がりや間をもう少し意識した曲作りをしたいと思ってるんです。例えば「1-2-3-4」だけで繋げたり間をとるのではなく、そこをワンコードやユニゾンではなく、そうじゃない部分でつなげられる事に焦点をあわせた曲作りをしたいです。

●では、ここはラモーンズ以上に自分たちの良さや持ち味だと言える部分はありますか?

── 全員:俺たち仲良し(爆笑)。

●素晴らしい(爆笑)。

── HEVIZY:息もぴったり合いましたねぇ(笑)。ライブのある日に道で3人ばったり出くわしたりしてびっくりみたいな事もあって、気持ち悪いくらい仲いいバンドですよ。

●Vo.を入れようと思ったことはありますか?

── HEVIZY:あるあるっていうか、俺は歌も唄うんですけど、ベースに専念出来たら、くるっと回ったり、走ったりとかしたいなぁみたいな。でもスリー・ピースっていうのが、一番カッコイイとも思っているんで・・・。

●ラモーンズがライブの途中で後ろにバックしたりするようなフォーメーションみたいなのをやってみたいとは思いませんか?

── HEVIZY:それもその時によって考え変わるっていうか・・・歌に専念したいなあとかやりたいことはいろいろ出てきます。ダウン・ピッキングでずーっと歌うのって結構大変なんですよ。ダウンピッキングで歌ってるベーシストなんていないでしょう? だからこそ、もっと頑張らなきゃなあとも思うんだけど。

●ライブを見た時に、このスタイルは体力が必要だよなぁと思いましたよ。

── HEVIZY:いや、ホント。ディー・ディーもダウンのまま歌えてないですよ。やっぱり歌に集中するとベースのダウンがついてかず・・・おろそかにしたいと思わないけど、ついてかなくならないように頑張るしかない。後半6曲をガーっと歌って弾くと酸欠気味(苦笑)。言い訳っぽく聞こえるかもなんだけど。

●ところでドラムのことについて聞きますが、GYUさんのスタイルはマーキーのエイト・ビートではなくトミーのスタイルだと、DUMBレコーズのオーナー兼ドラマーの那須君は言っていましたが、トミーのスタイルが目標なんですか?

── GYU:トミーを目標にしているというより、何て言うのかなあ・・・トミーって一生懸命叩いてるって感じがするでしょう? あんまりうまくないけれど、一生懸命やっているっていう。あの一生懸命さが好きなんですよ。パンク・ロックって一生懸命やらなきゃダメだし、全部出さなきゃダメだと思ってる。カッコつけたりとかしている余裕なんかないんですよ。ドラマー的には俺は個人的には誰にもなりたくないし、自分がオリジナルでいたい。だから、トミーが目標というわけではないです。

●なるほど。

── GYU:どっちかというと俺、トミーよりもメンバーで言うとジョニーかなあ。ジョニーって自分のビジョンを常に明確に持っていて、そこに向かおうとするじゃないですか。あれは見習わなきゃいきないと思う。これ、いつも思うんだけど自分はドラマーだから後ろから前の2人を見ているでしょ、だから客観的にバンドを見ている立場になっている気がする。その時に自分はドラマーだからドラマーとしてすじが通った、ちゃんと何か1本通ったものを持ってなきゃいけないなと思うんですよ。

●それはジョニー的な思考が元となってステージを見ているん感じですね。 楽器について聞きますが、ラモーンズの音を出したいからモズライトを使用しているんですか?

── PEI-HO:俺はジョニーのあの音に近づきたいと思っているんですよ。あの音を出したいっていう欲求が今はある。でもそんな簡単なことじゃなくてすごく難しい。ジョニー・モデルを使用していれば出るってもんじゃないしマーシャルの存在も重要になってくるし。

── HEVIZY:最初はドラムと俺(ベース)で、スタートしてギターは探すつもりでメンバー募集をかけたんですよ。

── PEI-HO:別に仲が悪いとかではなく「俺は見てるからいいよ」って感じで俺は断ったんで。

── HEVIZY:それで「ダウン・ピッキングで歌えるギター募集」したんです。そしたら「ラモーンズとギターウルフが好き」というヤツが来たので会ったんだけど、どうも違う。革ジャンの下は革パンみたいな(笑)。デニムのジーンズじゃない、微妙に違うんですよ(笑)。

●微妙具合がわかりやすい(笑)。

── HEVIZY:それで、やっぱPEI-HOでいいじゃん。お前一緒にやろうよってことになった。

── PEI-HO:そうやって決まっちゃったんで俺、筋トレをスタートしました。ダウン・ピッキングにそなえて(笑)。

── HEVIZY:ザ・ヘッドバンガーズを始める時、やっぱりダウンピッキングで行こうって決めたんで。

●モズライトを使用するなど、ラモーンズ・サウンドを出すために? 音へのこだわりもありますか?

── PEI-HO:あります。最初は上手く音を作れなくて駄目だったんですよ。で、ジョニー・モデルを使用したり、いろいろやってみた。最初はアンプもマーシャル使ってなかったんで。

●やっぱり、マーシャルを通すと通さないでは違う?

── PEI-HO:違いますね。とにかくジョニーのギターって手は普通にダウンピッキングしてるけど、何か違うじゃないですか?! あれがもう凄すぎて、あれを再現したいって言うのも違う気がするんですけど・・・。してみたい。

── HEVIZY:あと、弾き方ですよね。ただベタ弾きでダウンしてても出来ないし。

── PEI-HO:でも、ジョニーって、ただベタ弾きに見えるじゃん?

── HEVIZY:だからそれが意識して、ああいうものなのか自然のものなのか分かんないけど『電撃バップ』の最初のイントロなんて「ダーダダダダダダ・チャーチャチャー」ってさぁ、チェインソーみたいな音って、絶対意識してる。じゃないと、ああいう音にはならないんじゃないかな〜と、実は緻密にやってるんじゃないかなと。ずっと前から感じてるんです。まあ、俺ギタリストじゃないからあれですけど(笑)。

── PEI-HO:あ、俺がギタリストです。ああ、そうなんだぁ〜。(爆笑)

●髪型はそれが好きだからやってるの?

── PEI-HO:そうです。最初の方は下ろしたりもしてた。ヘルメットみたいに。でも、頭もでかいし似合わないんで自分で嫌になったんですよ。それでその頃に俺が影響を受けたラモーンズスタイルのバンドがいて、そこのVo.の人が、オールバックで、なんかそれが凄くカッコよくって、それで「こーゆーのもアリなんだ」って思って、それからオールバックにしました。あと俺アメリカの車だとかバイクだとか好きだからそういうスタイルだったり。メンバー誰も文句も言わないからいいかなと。

●衣装の取り決めもあるの?

── GYU:衣装は、ライダースの革ジャンと。

── PEI-HO:レザーの黒コンバース。

── HEVIZY:あと、Tシャツも黒。でもTシャツでさぁ、一回喧嘩になったことある。

●Tシャツの色で喧嘩?(笑)

── HEVIZY:一時期俺がもう黒T飽きたってになっちゃって。音楽がもう一貫してるから、Tシャツくらいは皆好きなの着ても問題ないんじゃないかってっていうのが俺の中にあって。

●(他の2人に)駄目なの?(笑)

── GYU:いや、駄目とは言わない。

── PEI-HO:別にいいけど。

── HEVIZY:駄目とは言わないんだけど「なんでお前そう思うんだよ」っていうこの空気が否定的みたいな(大爆笑)。何か俺ひとりがワケわかんないこと言い出した、みたいな。

●衣装もいろいろそろえたり、意外と「無い無い」と言いながらルールやビジョンがありますね?(笑)。MCは笑わせないとか。

── HEVIZY:ホント、言われてみれば。

●ベースのこだわりはありますか?

── HEVIZY:ベースは一応、トーンは絞って、ピックのアタック音をなるべく出さないように。いろいろ自分で試してたらある時、ふとトーンが全部落ちてたんですよ。『あっ、これじゃん』みたいな。これでトーン切っちゃってアンプの方の調節で出来ることが分かって、それくらいですかね。

●歌うことに関しては、こう歌いたいって言うのは何かありますか?

── HEVIZY:ないっすよ。

── PEI-HO:荒めの曲は、俺が歌う。

── HEVIZY:曲作ってる時から「この曲はコイツが歌う」っていう風に作ってることもあります。

── PEI-HO:なんか、攻撃的な歌は全部、俺が歌う。

── HEVIZY:『Endless Vacation』みたいなのはこいつ(笑)。

●また、疲れる役割分担だ(笑)。

── PEI-HO:あんな曲は唄えねぇよ(笑)。

●休憩取る為じゃないけれど、ゆっくりした曲はライブではやらないの?

── HEVIZY:いや、全然普通に入れますよ。ただ休憩っていう意識じゃなくて、ミディアムテンポの曲も普通に 好きでやりたいから、セットリストにいれます。

●ドラムのこだわりは、どうなんでしょう?

── GYU:ドラムのこだわり・・・ハイハットは俺は上から叩く。やっぱ、ハイハットを上から叩いて、「チキチキチキチキ」音を出したい。それはマーキーとはまったく違うんですけど・・・。

── HEVIZY:オリジナルだよね。

── GYU:確かに・・・オリジナルかも。音のこだわりっつうのも変だけど、ハイハットの大きさや音のバランスは結構うるさいんっす。けどチューニングはうまく出来ないんっすよ。自分でやるんですけど。だから、本当はプロがやれば、ちゃんとした音が出せるのかもしれないけど。まぁ気合です。変な言い方だけど、叩いてたらいい音になってくるんですよ。ある程度の締め方とか癖で一定にはなってるんです。後は叩き方が一定じゃないですか。だから自然にうまく行く感じかな。

●新作をラモーンズ・FCの会員にはどんな風に聴いて欲しいですか?

── GYU:難しいなぁ。

── HEVIZY:これは難しいねぇ。

── PEI-HO:正直言って、特にメッセージというようなものは、俺はない。

── HEVIZY:俺もないなぁ。ラモーンズ・FCというのを意識して発言しなければいけないとなると、逆にないです。いち音楽ファンとしてラモーンズだけ好きなわけではないから。柱はラモーンズだけど、もちろんラモーンズ・FCの人たちもそうだろうし、その中でうちらが打ち出していることは、思いきりラモーンズ・フォロワーであることは確かだから、そういう中で聴いてもらえれば。ラモーンズが好きなのは自然に伝わってくれると思うので。

── GYU:やっぱり確実にラモーンズを意識してるじゃないですか。で、ラモーンズのもの真似バンドにはしたくないっていう気持ちでずっとやってるんですけど、自分の中ではラモーンズのエッセンスは100%抽出してるんですよ。たぶんラモーンズをがすごい好きな人がこれを聴いてどう思うかっていうのはやっぱり知りたい。ダメなんだったら何でダメなのか知りたい。何が違うと思ってるのか、それがもしウチらを聴いて、ラモーンズがすっごい好きな人が聴いて、こんなのダメだってもし言ったとしたら、何がダメなのか、自分らの中に何が足りないのかすごい知りたい。

── HEVIZY:ストイックに考えればってことだよね。

── GYU:そうそう。「楽しんで聴いてくれ」って言ったら、たぶん普通に楽しんで聴いてくれるんだと思うけど、何だろうね。本気でやってるだけだからね。

●でも日本一のラモーンズ・フォロワーですと言葉に出していいと思いますが。

── HEVIZY:それは思ってます。

── GYU:俺もそうだと思う。

── HEVIZY:思ってることは100%間違いない。それをラモーンズが好きな人に、「俺たちがラモーンズ・フォロワーだから必ずこれを聴け!」とは言いたくない。

●映画は両方とも見ましたか?

── HEVIZY:単純にドキュメンタリー映画として面白く観ました。とにかく印象に残っているのが、ジョニーが20歳あたりに、神からの声が聞こえて「何やってるんだ?」と、そこで全てが変わったってしゃべってる時のジョニーの顔がすごいなーっていうのと、本当にそうだったんだろうなーというのと、最後のラスト・シーンのディー・ディー。何であんな映画みたいなワンショットが撮れたんだろうなって。ディー・ディーがもう死んじゃうのわかっててカメラ回してたみたいな終わり方じゃないですか。そこに衝撃を受けた。ホテルの廊下を真っ直ぐ小さくなって行くあのシーンにびっくりしたのと、うーん。

●確かに誰があのシーンを撮ったんだろうなあ。

── HEVIZY:あれ、もとから決まってたみたいな映画のラストシーンみたいですごかったね。

●「KKK」の逸話については?

── HEVIZY:うん、そこはフツーに、あぁそうなんだって。それを意識して聴いたら、「KKK」よりも「ドント・ゴー」の方が悲しい歌に聴こえて。ストレート過ぎて聴いててつらかったですね。

── PEI-HO:映画そのものが面白かったですね。それでショックだとか嫌いになるとかは全くない。すごい楽しんで観ました。

── GYU:わかんなかったことがいっぱいわかったのが良かったかなぁと思う。ラモーンズって仲悪いでしょ?っていうのが何となくインタビューとかでわかってたけど、まさか女っていうのは出てこなかったなぁ。

── HEVIZY:それは本当に。

── GYU:自分もずっとパンクロッカーやってて、女がバンドに絡むのイヤなんですよ。でもラモーンズはそうじゃないだろうなと自分はどこかで思ってたんですよね。でもこいつらもフツーなんだみたいな。バンドの中で女取り合ってるっていうのがね、それは衝撃だったけど。

── HEVIZY:そういう意味じゃ、衝撃だったけど、それでもやってるんだって。

── GYU:あの映画の中ではジョーイが一番好きになったというか、かわいそうという言い方したら変だけど、あの人は本当にラモーンズしかなかったんだなっていう。

── HEVIZY:あと、ジョニーがリンダに「主導権争いはあったか?」て振るじゃない? あのシーンがすごい印象的でしたね。何で自分で言わないんだろうなって。あそこを何でリンダに頼ったんだろうって。あれそういう流れできてるじゃないですか、前振りみたいな感じで。それを自ら振られた時に聞かれてるって悟ったのかなぁって。とにかく印象的でした。びっくりだったよね、衝撃だったよね。

●それでもラモーンズのイメージは崩れることなく?

── HEVIZY:全然。それはもう別物。

── GYU:ジョニーに対してはあれ?っていう気持ちはないと言えば嘘ですよね、正直。でも彼にとってはそうすべきことだったんだろうから、仕方なかったのかなぁとも思うけど・・・。『ラモーンズ・ロウ』でお姉ちゃんとキスしてるシーンがあるけど、あっちの方がショックだね。

── HEVIZY:うん、硬派なイメージとね、全然別物!

●あの映画はジョニーが全部目を通してますが、あの映画にOKを出した判断は私が思うにですけど・・・、普段の状態のジョニー・ラモーンの判断じゃないと思う。ラモーンズを絶対に醜くみせるなというポリシーは2003年ぐらいまでは成立してた。外でファンと会った時に買い物袋を持っているのですらラモーンではないとリンダと大喧嘩していたというエピソードが映画の中にもあったけど。でも病気になって以来、苦しみと治療で辛い日々という状況になり、ジョニーの通常の精神構造でいられなくなった。モルヒネは絶対に使いたくない、けど使わないと生きていけないというところまで来たから判断がジョニー・ラモーンではなかったんだろうと。『ロウ』は、その頃にマーキーに見せられてOKをもらっている。ジョニーの中で死に向かっていうのがわかっていたし、キープできなかったんじゃないかなって。少なくともジョニー・ラモーンとしていたときは徹底的にこだわりがあったから、ああおいう映像は出ていないと思う。『TOO TOUGH TOO DIE』は見ましたか?

── GYU:『TOO TOUGH〜』はCJですね。あれにぐっときました。CJはとにかくすごいから。マーキーが嫌な奴っぽいのが感じ取れますね(笑)。あとライブでレッチリがあんないすごいと思わなかった。ラモーンズ好きとは知っていたけど、あんなにきっちりとは。あれはすごくよかった。

●アメリカのバンドのラモーンに対するリスぺクトは根強いですね。でわ最後に、お宝アイテムがあれば教えてください。

── PEI-HO:バーバラとバーバラが書いたディーディーの名前が入った革ジャン。CJのバンド、バッド・チョッパーが来日した時にサインをもらいました。

── GYU:サインが入ってるチケット、本、『ロコ・ライブ』のLPとか・・・サインはCJしか入ってないんですけど、一番のお宝はyoohooドリンクを持ってきたんですよ。友達がアメリカへ行ったときに買ってきてくれました。

── HEVIZY:今日着てきた自分で初めて作ったラモーンズTシャツ。初期のデザイン。何かの本で観たジョーイが着ている“RAMONES”、あれがすごいカッコ良くて、見ながらこんな感じかなって作りました。

●yoohooドリンクからお手製Tシャツまで、さすが濃いですね(笑)。今日は楽しい話をありがとうございました。

★★

■■ 今後のライブ・スケジュール ■■
6/28(土)群馬高崎トラスト55
8/9(土)宇都宮ケント
 
ザ・ヘッドバンガーズ オフィシャルサイト

インタビュー / FCスタッフ:カイチョー・ユキ&atsuko katagiri
取材場所 / 東京・新宿にて(2008年4月)
写真 / Sumie  Live写真 / yuki kuroyanagi


テキスト及び写真 : 畔柳ユキ / Ramones Fan Club Japan (c)RAMONES FAN CLUB JAPAN
ALL TEXT & Photos by (c)yuki kuroyanagi & (c)RAMONES FAN CLUB JAPAN

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